プラネット薬局 | 日記 | 東京散歩ブログ 板橋社会科見学 その3

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プラネット薬局 の日記

東京散歩ブログ 板橋社会科見学 その3

2014.04.12

東京散歩の誠兵衛です。
カメラ片手に出掛けた東京都内や近郊のおすすめ街歩きコース、飲み歩きスポットを
ご案内するブログです。
今回はときわ台駅踏切からスタートします。

ときわ台駅踏切


ときわ台駅踏切と聞いて思い出される方もいらっしゃるかと思います。
ここは2007年2月に踏切事故で一人の警察官が殉職された場所です。
2007年2月6日ときわ台駅踏切で線路内に入った女性を助けようした
宮本邦彦巡査部長(当時53歳、殉職後警部に特進)は、
ときわ台駅構内で急行電車にはねられ、重傷を負って病院に搬送された。全国から「宮本巡査部長がんばれ!」と
回復を祈る声が寄せられるも、2月12日逝去された。事故の前、女性は踏切内に入り込んだため、
線路わきの交番に連れてこられたが、すきを見て逃げだし、再び線路内に進入。同巡査部長が追い掛け、
女性とともにホーム下に逃げ込もうとしたが、間に合わなかった。女性は大怪我をしたが命は取り止めた。
女性は「死んでもいい」などと話していたことから自殺願望があったのではないかとの報道もありました。


誠の碑
 

宮本警部の死を悼み、同氏の志を顕すため同年6月ときわ台交番の前、踏切が見通せる場所に有志が
記念碑「誠の碑」を設置。碑の記述をここに書き写します。「警視庁板橋警察署 宮本邦彦警部は、
平成19年(2007)2月6日、自らの命を賭して人命の救助にあたられました。「誠の碑」は、
宮本警部が警察学校の卒業アルバムに寄せた「誠実」「誠心」「誠意」という心根を具象化し、制作いたしました。
碑の文字は、小山天舟日本書道美術館長の揮毫によるものです。


誠の火 燃やしつづけし 君がみ魂 
受け継ぎゆかむ いつの世までも
    天舟詠


記念碑設置に際し、数多くの方々より善意のご寄付を賜りました。 ここに感謝の意をこめて記します。 
平成19年(2007)6月 宮本警部の記念碑を設置する会」


交番から踏切からまでは僅かな距離、そして踏切から駅のプラットフォームはほとんど距離がありません。
あの日、ここで起こったことを想うと胸が痛みます。


そして、これを思い出させる踏切事故が2013年10月にもまた起きました。
10月1日午前11時半ごろJR横浜線鴨居ー中山間の川和踏切内で倒れた高齢男性を助け出そうとした
会社員の女性が電車に轢かれまもなく死亡が確認されました。老人は重傷を負いましたが、命に別状なし。
女性は父親の運転する乗用車に同乗し、遮断機が下りた踏切の先頭で停車中に老人に気が付き
父親の制止を振り切りとっさの判断で救助に向かわれました。

事故後マスコミの取材に応えたお父様は、「娘が少し動かしたから、おじいさんは助かったと思う。
娘は亡くなったが、おじいさんが助かって良かった」と答えられました。「ただ、娘に伝えたい。
『私より早く、死んでほしくはなかった。』」。


この事故の後、勇気ある行動への賞賛と共に少数意見ではありますが、しかもこの女性の行動を貶める
意図は全くないのでしたが、このような事態に遭遇した際に取るべき行動についての意見もありました。
曰く、まずは非常停止ボタンを押し、自らの安全を確保しつつ・・・。

誠兵衛にはしかし、あるいは大多数の方が思ってらっしゃると考えますが、踏切事故を防ぐ唯一の手立てがあります。
すなわち全国の鉄道路線から全ての踏切を無くす。これに尽きます。

但し、その予算と高架にした路線のメンテナンス費用をどう賄うのか?少子高齢化が進むこの国と
利用者減少に悩む特に地方の鉄道事業者にそのような財源が確保されるか? 
はっきり言って無理ですね。
全国の老朽化した橋梁や道路の補修費用、高速道路の補修費用さえ、
目処がたっているとは思えない現状を考えると、暗澹たる気持ちになります。


尚、少々古い数字ではありますが、2010年当時東京23区内の踏切数は668箇所。
海外主要都市ではニューヨーク109、ロンドン12、ベルリン46、パリ17、ソウル16とのこと。
因みに日本全国では2014年現在で合計約 3万4千箇所。(国土交通省調べ)


>ここでまた一句<
召されて尚 踏切見守る いしぶみが
最後まで ひと守らんと いのち賭し
逝きしひと 熱きこころね 今も生き

誠兵衛、当日のことを思い出しながら書いていましたが、泪でモニターが見えなくなり、
もうこれ以上書くことができません。



大山商店街
 

今回は二人の人物の足跡を辿り、はからずも、もうお一人の方の生と死についても考えさせられる日となりました。
誠兵衛にはこのお三方のような立派な生き方はとても真似できません。
感銘と感動と失われた命に対する痛みに震える心を鎮めるため、大山商店街の近くにある
居酒屋ひよっこ大山店に入りました。まずはお三方に敬意と感謝を捧げるため、乾杯。


ひよっこ 大山店 東京都板橋区大山町8-1 ファイン大山1F

03-5926-3232 営業時間 15:00~27:00

この店、つまみもアルコール類も安くて美味い。名物の鳥唐揚チューリップもいい。巨大なジョッキで出る
焼酎ソーダ割り等ですっかり酩酊。 沈み込んだ心が少しだけ軽くなりました。

ほんの軽い気持ちで社会科見学の積りでしたが、すごくヘビーな一日になりました。

〆に三句
人のため 捧げし命 なみだがわ
春浅き 大山の夜ふける 居酒屋で
春の宵 吐息の合間に 盃ほす

東京散歩の誠兵衛でした。
今回もお付き合い頂き、ありがとうございます。

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