プラネット薬局 | 日記 | 東京散歩ブログ　葛飾柴又散策　その３

東京散歩の誠兵衛です。
カメラ片手に出掛けた東京都内や近郊のおすすめ街歩きコース、飲み歩きスポットを
ご案内するブログです。
時には番外編として折々のトピックスやイベントのご紹介もしてまいります。

今回は、矢切の渡し、山本亭、柴又八幡神社を巡って金町居酒屋に突入します。

矢切の渡し

寅さん記念館から２階と云うか建物の上にエレベーターで上がるとそこは小高い丘の展望台、
そのまま江戸川堤防上の遊歩道につながっています。
３６０度視界が開け、江戸川と河川敷、柴又の街並を一望。
暖かい季節ならここから１０分程度の矢切の渡しに行くのですが、
今の時期、渡しは土日のみ運航とのこと。残念。
渡し舟に乗って「♪揺れながら　艪が咽ぶ　矢切の～渡し　♭」とひと節唸るのは後日の楽しみとしました。
でも艪が咽ぶとは？　艪がぎーこ、ぎーこ、擦れるようなぜいぜい苦しそうな音を立てるってことかな？
天国にいらっしゃる作詞家の石本美由起先生、教えてください。

＞ここで一句＜
     矢切より　土手越えきたる　春のかぜ
            東風吹いて　梅の香はこぶ　江戸川ばた

山本亭


山本亭は、合資会社山本工場(カメラ部品メーカー)の創立者、故山本栄之助氏の自宅でした。
大正15年から昭和5年まで増改築を重ね山本家四代に亘り、昭和63年まで居住。
現在は葛飾区が保存、公開しています。
寅さん記念館上の小高い丘を下ると、山本亭が目の前です。
洋館と和風建築、土蔵がつながった趣きのある建物、庭も見事です。
広間には日がさんさんと入り込み、ここでお茶などを頂くこともできます。

     春浅き　山本亭に　なごり雪
              山本亭　あたたかき日差しに　つつまれて
                       山本亭　土蔵のわきに　梅にほふ


柴又八幡神社


柴又散策の穴場というか、あまり観光客が近寄らないひっそりとした場所。
しかし、ここで2001年8月4日渥美清さんの命日に「寅さん埴輪」が発掘された柴又のパワースポット？です。
（当時誠兵衛外地、いや、海外に居住しており、この事実最近知りました。）
もっとも神社入り口に「埴輪発掘」を知らせる標識があるばかりで、
特に「寅さん埴輪記念館」とか発掘跡地などの展示はありません。
残念。まあ、人混みに疲れたら静かに散策という処でしょう。
尚、寅さん埴輪のレプリカには、寅さん記念館でご対面することが出来ます。
    ＞ここで一句＜
              命日に　埴輪で戻った　フーテンの寅
                     柴又じゃ　埴輪も　寅さんそっくりだ

金町居酒屋
ゑびす、もつ焼きブウちゃん


誠兵衛の山登りの師曰く、「喉の渇きは水で癒せるが、心の渇きは酒でなければ癒せはしない｣。
酒飲みの勝手な言い草ではありますが、生来純真にして人を疑ることのできない誠兵衛は
この言葉をずっと信じてまいりました。
柴又にも居酒屋はあるのですが、帰りの経路を考慮し、薄くなった後ろ髪引かれつつ、再び京成金町線に乗車。
あっという間に終着駅の京成金町に到着。柴又散策の余韻や鉄道旅の旅情を味わういとまもなし。
もっとも誠兵衛の心も柴又駅を発車した時点で金町居酒屋モードにフェラーリのパドルシフト並みに滑らかかつ瞬時にシフト。

一日歩き疲れた身体と、寅さんや山田監督作品に感動して消耗し切った心にエネルギーと安らぎを
与えるべく向かった先は、金町に名居酒屋ありと評判のお店、「ゑびす」。
うれしいと云うか困ったというべきかこの店３時から暖簾を掛ける。小さなコの字型カウンターに詰めて
座れるのは、わずかに1４席。つまり早めにたどり着かないとこの幸運な１４人にはなれないということ。
店以上に年季が入ったご夫婦が仕切っており、ファミレスやチェーン居酒屋のように呼び出し用ベルを
押さなくとも、つまみや酒が無くなりそうになると、女将さんが優しく注文を取りに来てくれます。
下町のレトロ居酒屋、庶民的かつ家庭的な雰囲気に満ちていました。

このまま、帰れば良いのですが、店を出てもまだ明るい。世間様では未だお仕事中。それではともう一軒、
もつ焼きの「ブウちゃん」へ。ここもやはりコの字型カウンター。でもカウンターが長い。壁には写真がずらり。
常連客で作っている写真クラブの月例コンテストの作品掲示だそうで、中々力作ぞろい。



カウンターの向かい側に目を戻すと、メニューが所狭しと貼ってある一角に「ももクロ来店」の貼り紙と写真発見。
誠兵衛は「ももクロ」という芸能活動を行う団体あるいは組織については、ネット経由名称だけは
認識していますが、この団体がいかなる集団的芸能活動すなわち歌や踊り演技を行うのか
実は一回もこの目で見たことがない。
時代遅れも甚だしい。 でもまあ、いいか。それでも散策もできれば、酒も飲める。日常生活に何ら支障なし。
取敢えずこの場は、ももクロが賞味したという煮込みを肴に酒を頂きつつ本日の散策について思いを巡らせました。
この日はこの２軒で記憶喪失にはならず、でもちゃんと電車２駅乗り過ごして無事帰宅。めでたし、めでたし。

     〆に四句
         居酒屋を　出ても世間は　まだ明るい
              ももクロも　めでた煮込みで　晩酌し
                  コの字の席　見知らぬ同士を　近づける
                       とらさんに　思い巡らす　春の宵

今回もお付き合い頂き、ありがとうございます。
さて、次回は何処へ行こうかな。
東京散歩の誠兵衛でした。